9 タツノオトシゴ

 むがし、生肝のことが誰が猿さ聞かせだていうことで、会議になった。誰だべ彼だべて、長々と話合いが続いたげんど、誰も言うた人いねぇ。
 んでは、隣の部屋におった者だていうことになって、竜の親類の「タツ」でないがんべがていうことになって聞いだれば、何げなく喜びのあまり、おれ言うたて言うたんだど。
「この馬鹿野郎、お前のおかげで、せっかく連れできた猿が逃げられんべし、亀さんが大怪我すんべし、お前ばなの、竜宮さ置ぐわけにいがねがら、出て行げ」
 て、竜宮から外さおろされてしまったんだど。んだから今でも、「タツノオトシゴ」ていうて、海の中さまよって歩くのだけど。どんぴんからりん、すっからりん。
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