22 篩借り

 黄粉はたぐどて、じじがうしろの家さ行って篩借っでこいて言わっで、行ったところが、篩が無いがったがして、堀跳ねっどて、ピンと言うたば、
「ピンがないか」
 て、じじんどこさ来たど。
「ピンがないなて、あんまいちゃ、篩借っでこいて言うごんだ」
 て、ごしゃがったど。
(中條ちゑの)
>>置賜平野の昔話1 目次へ