2 かわうそと狐

 狐ざぁ、魚好きなもんだから、かおすが、
「狐どん、狐どん、雑魚とって来たから食え」
 て、もって来て呉っじゃど。そうすっど、
「君ぁ上手なもんだ。なじょしてとる」て言うたれば、
「雑作ね、こんな雑魚とるなど。寒じる晩げに田さ行って、尻っぽぶっ込んで置くんだ。そうすっじど雑魚くっつくから、そん時うんとくっついて来たとき上げて取っこんだ」て教えたど。
「ほんじゃら、おれも取ってみんべ」
 どて、そして寒じる晩げ行って、尻尾ぶっ込んでいだって。そうすっど寒じっからだんだんシガ張ってきて、締まってくるわけだ。雑魚喰いついたかと思って引張ってみっど、渋くなって来っから、こんどはよほど喰っついたもんだと思って、「いまちいと、いまちいと」ているうちに、明るくなってしまったって。そうすっど学校生徒ぁ通るようになって、なんぼ引張ったって寒じて凍みてしまったって。そんで取っで来ない。
「あそこに狐いて、動かんね、狐ぁいた。狐ぁいた」
 て、学校生徒は言うげんども、なんぼもがいても抜けて来ないていうわけよ。そして学校生徒に叩いて獲らっでしまったってよ。んだから人の真似ざぁするもんでないど。どーびんと。
(鈴木よし江)
>>置賜平野の昔話2 目次へ