24 ねずみ浄土

 ねずみ飼って大事にして、ねずみと二人で暮していた和尚さまいだったど。したらある時、
「和尚さま、和尚さま、長らく世話になったから、おらの家さもござれ」
 て言うたんだって。
「家、あんのか」
 て言うたら、「あっこで」「んじゃ、行(い)んこで」て。そしてねずみさ追かけだって。そうすっど自分の家のかげさ行ったら穴あっけど。
「こっから行ぐのだ」
 て言うたど。「あら、こっから行ぐのか」なて、ねずみはころっと穴さ入って行ったって。そうすっど和尚さまもコロッと入ったずも。そうしたところぁ、立派で立派で、ほに、宝物ばりいっぱいあって、大変立派な家だったど。そうして「あらら…」なて、和尚さま魂消たずも。そのねずみの家さ行って宝物ばりいっぱいあったって。んだからこんど、
「この宝物、おれ欲しいもんだな、ほんじゃ、これねずみだから、猫の真似したらば、この宝物持って行かれるな」
 て、こう欲たけだずも。和尚さまがよ。そしてニャオニャオて言うたずも。そうしたところぁ、こんど真暗にしてはぁ、こんど出(で)はんべくない。土の中に入ってよ。そしてここかっつぁばいで(引っかいて)、やっと上がったずも。上がる拍子に裏の畑どこさ出はったもんだから、畑うないしった人いだっけど。そうしたれば和尚さまの頭、削らっだごんだど。「いやいや」て、和尚さま謝ったど。とーびんと。
(中條ちゑの)
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