39 無筆の手紙

       (1)
 字の書かんね人が、股木六本、
「オバマタ、ナイチュウマタ、アンマリマタ、コナイマタ、チィトマタ、コイマタ(叔母、なんという、あんまり来ない、ちょっと来られたい)」
 てよ。叔母があんまり実家さ来ないもんだから、手紙の代りに股木六本やったんだと。そしたば、その返しに、叔母も字書かんねもんだから、
「クリクリ、ハダカで行かんね」
 て、栗きれいにむいて寄越したど。

       (2)
 姉さが手紙よこしたげんど、イモ十個書いて、鯉二匹書いて手紙やったど。
「イモウト、コイコイ」
 とな。
(清野キヨ・川井宝衛)
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