115 吉助さんの頓智

 明治初年の頃露藤村に吉助さんという頓智頓才に富んだ者がおった。小林平左ヱ門さんの次男に生れて、妻もなくらいらくに世を送った。
 下和田村の嘉仲さんが妻の竹さんが夫子ある身ながら中島の虎吉とよい仲となって欠落して大騒ぎをした。吉助さん、
   竹に虎、仲のよいのは無理はない、可愛いい子をつれどこへ行くのか
 なお、いくのさんは虎吉の女房である。
(露藤)
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