53 留蔵さん大蛇を見る

 露藤村の大工さんに留蔵さんという者がおった。ある日のこと、下浅川の七郎右ヱ門さんへ用事があって帰りのこと、橋のたもとを通ったら長さ五六間もあらんと思う大蛇、天王川を川上の方へと行く。留蔵さん怖ろしさに身ぶるいして帰宅して床についたが、それが原因で死んだともいい伝えられる。
(露藤)
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