90 じゃこう猫

 和田の某であった。ある夜のこと縁の下で何ものか、ことこと音がする。不思議に思うていると、翌晩もまた同じであった。そしてなんとも言えぬ。臭いがする。ある日のこと、付近の人々は集まって縁の下から追い出して殺してとった。それはじゃこうという獣であった。そしてその獣は高く売れたといわれている。
(和田)
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