東北文教大学

2020年春 卒業、修了する皆さんへ

東北文教大学     
東北文教大学短期大学部
学長  須賀一好

晴れて学位記・修了証書が授与された274名の卒業生、修了生の皆さん。卒業、修了、おめでとう。それぞれの目指す新たな世界に向かって力強く羽ばたいていく皆さんに、心からのお祝いの気持ちを込め、はなむけの言葉を贈ります。

皆さんは、本学での学生生活をどのような思いで振り返っていますか。あまりにも暑かったあの夏の日々も、午後の授業が終わるとすでに外は真っ暗だった冬の日々も、皆さんは、たゆむことなく学修を続け、時には苦難もあったでしょうが、それを乗り越えて、たくさんの知識や技術を学んできました。日々の学修だけでなく、ゼミでの卒業研究や実習、サークルの活動、大学の行事、学外でのさまざまな活動などでも、皆さんは、気づいたり、心を動かしたり、考えを深めたりする経験を重ねてきました。そして、尊敬できる人、愛すべき人、信じられる人との出会いがきっとあったに違いありません。いま、そうした学生生活をなし終えて、皆さんはそれぞれに自分が大きく成長したことを感じていることでしょう。どうか、その達成感を糧に、これから向かう世界へと力強く羽ばたいてください。

いま、皆さんとの別れの時を迎えて、私からは「やってみよう」をはなむけの言葉として贈ります。自分が本気で取り組みたいと思うことを見つけたら、勇気を持ってそれに向かって動いてほしい。動きながら、よく見、よく知り、よく考え、そうすることで変容していく自分を信じてほしい。そのようにして、先の見えない世界をしっかりと生きていこう。これが卒業、修了する皆さんをそれぞれの新たな世界へと送り出す私の気持ちです。本学での学生生活を成し遂げた皆さんには、その力があるはずです。自信を持って「やってみよう」ではありませんか。

今年度の学位記・修了証書授与式は、未解明の新型コロナウィルスの感染拡大のため、残念ながら実施を中止としました。今、私たちは、その出来事の中にあり、先がよく見えないまま、するべきことを考えながら、対応の動作をしています。今回のこの事態からは、物資の調達や供給、人間の移動が以前とは比べ物にならないほどにグローバル化している世界の現状を再認識させられました。そして、脅威から逃れよう、安全・安心を求めようとする気持ちや行動は、人として当然のことだと思う一方で、得体の知れない不安感が人々を利己的にしたり差別や偏見を抱かせたりしてきたという歴史的な教訓も思い起こしました。こうした不安は、私たちが今を生きていく限り、誰もが引き受けなければなりません。皆さんには、そうした不安に耐え、人の支えになり、人に寄り添うことを大切にしようとする気持ちを忘れずにいてほしいと思います。

皆さんが元気に活躍されることを祈ります。卒業、修了、ほんとうにおめでとう。